F1 DRIVING REPORT(10)　29May2009

2009年4月チームからメールが届いた。内容をみると、5月11日と２９日の2日間、AGSF1チーム開設40周年記念として、ホームコースでF1ドライビングデイを設けたとのこと。さらに、費用は50％オフ。久しぶりに、血が騒ぎ、早速、チームに連絡を取り、29日のドライビングを予約した。

AGSチームは、プロバンスA57沿いのゴンファロン町にあり、Luxサーキットをホームコースにしている。パリから国内線で1時間ほどで、ツーロン空港に到着、オートルートA57をニース方面にドライブして1時間ほどで着く。

現地の宿泊は、チームまでは15分ほどで着く、12年前から使っている、ホテルGrilladeだ。さすがに、お歳はを召されるのはお互い様で、オーナーマダム会うことができた。もう、息子の代に変わっていた。

1泊して、7:45集合。受付を済ませて早速コースに設置してあるモーターモームに移動。参加者は、15名。ドイツから、スイスから、もちろんフランス人そして私のアジア人。開設してからアジア人は、私とポールリカールで一緒だったインドの若者だけの2名だけとのことだ。ヨーロッパ人に比べて、アジアからでは遠すぎる。しかし、今は、エントリーしていないが、F１GPチームで、F1をドライブできるのはここだけである。チームのインストラクター責任者は、ご存知の方もいると思うが、ムッシュパトリックガイエールだ。日本では、ルマン商会でF2で活躍、AGSF1チームでF1参戦、最後はアメリカで活躍したパイロットである。1999年以来いつも世話になっている。

ブリーフィング、F3ドライビングでホームコース25周を終了して昼食。

午後からF1ドライビングだ。F1ドライビングは、いつものように、コースに１台の走行となる。私の番がきた。F1のコックピットに収まる。あとは、パトリックの合図で、IG、POMPをON、ニュートラルを確認して、クランキング合図、ギヤを入れて、回転を合わせてクラッチミート、発信と指示に従い発進となるのである。その時、パトリックが私に近ずき話しかけた「トーマス、今までこのコースで何周したか？」「ざっとこのコースは、F3で１５０周、F1は、100周。」と答えた。「わかった、トーマス自分の判断で発進して良い、好きにやってみろ。」とのことだ。てっきり、いつものように、オーケケストラの指揮者に従い儀式を行うと思っていた。無事儀式を終了、ストールすることなく発進できた。

これから8周のF1ドライブ一人旅である。1週目は、ウォーム走行。このコースは、2003年以来のドライビングである。ここでブレーキング、ここでシフトダウン、ここは、このラインで・・思い出しながら慎重に走った。2周目に入った。F1ドライビングドリームカムツルーのはじまりだ。（ドライビングの様子は、2003年以前レポートを見てください。）周を重ねるごと、タイヤも温まり、ブレーキも温まり、いい調子だ。ヘアピンは、コーナーの中で、路面の傾斜が変わるのだからかなり難しい。醍醐味は、高速コーナーを、5速で抜け、6速に、そして全開300kmに達したところで、フルブレーキング、2速に落して最終コーナーへ右ターンだ。オートマチックのためシフトミスはない。その分、操作に集中できる。７周をドライブしてチェッカーを迎えるはずだか、合図なくもう１周してチェッカーでクールダウン、ピットインした。

パトリックから、「コングラッチュレーション、完璧だよ。1周ドライブをプレゼントしたよ。」の言葉をもらい、「メルシー」と答えた。

夢の実現も、1998年以来12年が過ぎてしまった。2003年12月は、カタロニアGPコースでのドライビングが雨で中止。半年後、再度訪づれドライビング等いろいろ経験した。自分の計画では、2007、2008年と断念したが今年で9回目のドライブになった。10年10回を目標にしていたが、まだ、達成していない。これが最後ではないぞ。次は、モナコGP観戦とポールリカールGPコースドライビングで最後にしよう。